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かわいい・おいしい・映える!日本のお菓子が中国で愛される理由

――若者文化と日中交流から読み解くヒットの裏側――

近年、中国のSNSやECサイトを見ると、日本のお菓子が常に上位に並んでいます。ポッキー、キットカット、じゃがりこ、ハイチュウ、ブラックサンダー、白い恋人など、“日本ではおなじみ”のお菓子が、中国の若者たちの間で流行し続けているのです。では、なぜここまで日本のお菓子は支持されるのでしょうか。本記事では、日中の文化交流という視点からその理由を深掘りしていきます。


■ 1. 日本品質への信頼と安心感

まず大きな理由として挙げられるのが、「日本製は品質が高い」「安心して食べられる」という信頼感です。中国では食品の安全性に対する関心がとても高く、原材料や製造工程が明確であることが重視されます。日本のお菓子は衛生基準が厳しく、味や品質が安定していることから、「間違いない商品」として受け止められやすいのです。
特に子ども向けのお菓子は保護者からの需要も強く、「日本製なら安心」というイメージがそのまま支持に結びついています。


■ 2. 細やかな味づくりと豊富なフレーバー

日本のお菓子は、抹茶・いちご・ほうじ茶・季節限定・地域限定など、味のバリエーションが非常に豊富です。中国の若者たちは新しい味や期間限定のフレーバーに敏感で、SNSで「今日の戦利品」としてシェアする文化があります。
たとえば、キットカットの“ご当地シリーズ”は旅行客の間で人気が高く、中国語圏のSNSで「これは日本でしか買えない!」と共有され話題になることも多いです。こうした“限定文化”が中国の若者の心をつかみ、日本のお菓子の魅力をさらに広げています。


■ 3. SNS映えする可愛いパッケージ

日本のお菓子は、味だけでなくパッケージデザインの工夫も高い評価を受けています。キャラクターコラボや柔らかい色使い、ミニマルなイラストなど、投稿したくなる可愛さが満載です。
中国のSNS「小紅書(RED)」では、日本のお菓子が“映えるアイテム”として紹介されることも多く、「可愛いから買いたい」という購買動機につながっています。見た目の魅力がそのまま人気を後押ししているのです。


■ 4. EC(電商)文化との相性の良さ

中国では、Tmall(天猫)、JDといったECサイトが生活の中心になっており、お菓子もオンラインで簡単に購入できます。これにより、日本のお菓子は旅行に行かなくても手軽に買える“身近な贅沢品”として広まりました。
また、ライブコマースでインフルエンサーが日本のお菓子を紹介することで、「試してみたい」という需要が加速。日中間の物流が高速化したことで、より新鮮な状態の商品が届く点も好評です。


■ 5. 日本旅行の“お土産体験”がリピーターを生む

中国の若者の間では、日本旅行の際にお菓子を大量購入する“買いだめ文化”があります。空港やコンビニで買ったお菓子がおいしかったという体験が、そのまま帰国後のリピーターにつながるのです。
旅行の思い出と味が結びつき、「また食べたい」「友達にも食べてほしい」という感情が商品人気を長期的に支えています。


■ 6. アニメ・ポップカルチャーの影響

中国で根強い人気を持つ日本のアニメやキャラクター文化も、お菓子ブームを後押ししています。作品中に登場した食べ物がSNSで話題になったり、ポケモンやサンリオなどのキャラクターコラボ商品が注目を集めたりするなど、ポップカルチャーと商品が密接にリンクしているのです。
「見たことがある」「推しキャラが描かれている」というだけで手に取る人も多く、ファン文化が購買行動に直結しています。


■ 7. 個包装でシェアしやすいスタイル

日本のお菓子は個包装が多く、衛生的で持ち運びやすい点も支持を集めています。特に学校や職場でシェアする文化が強い中国では、個包装はとても重宝されます。「友達に配りやすい」「少しずつ食べられる」という利便性が、日常的な人気を支えているのです。


■ まとめ:日中の文化が交わり生まれた“人気”

こうして見ていくと、日本のお菓子人気は単なる“味の良さ”だけではなく、
品質への信頼、SNS文化、旅行体験、キャラクター文化、EC環境
といったさまざまな要素が重なり合って生まれていることが分かります。
つまり、日本のお菓子は日中の若者文化をつなぐひとつの“交流メディア”として機能しているのです。

これからも両国の文化交流が深まるなかで、お菓子という小さな存在がどんな新しい人気やトレンドを生み出すのか、期待したいところです。

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