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【深圳 現地レポート】雲南省名物「野生キノコ」の深遠なる旨味に溺れる夜〜『一坐一忘』訪問記〜

中国・深圳といえば、超高層ビルが立ち並ぶアジア屈指のハイテク都市。しかし一歩街へ繰り出せば、中国各地のディープで魅力的な食文化が一堂に会する激うまグルメ天国でもあります。今回訪れたのは、中国の食通たちが「毎年時期になると命がけで食べに行く」と噂される、雲南省の野生きのこ料理の世界です。

リピーター続出!?雲南省の「毒キノコ文化」とは

中国西南部に位置する雲南省は、ヒマラヤの山脈に連なる豊かな自然と独自の生態系を持ち、世界有数の野生キノコの宝庫として知られています。

その代表格が「見手青(ジエンショウチン)」と呼ばれるポルチーニの仲間。傷をつけると切り口がサーッと青く変色することからその名がついたキノコですが、生のまま食べると激しい腹痛を引き起こします。(プロに調理してもらってね)

そのため、現地の野生キノコ鍋(野生菌火鍋)の専門店では、卓上に置かれた鍋に具材を入れると、店員がデジタルタイマーで「30分間」きっちりカウントダウンを開始。加熱不足による中毒を防ぐため、タイマーの音が鳴るまでは店員が蓋を開けることすら固く禁じ、客に箸を触らせないという厳重な安全ルールが存在するほどなのです。

洗練された異国情緒漂う『一坐一忘(IN & OUT)』

今回足を踏み入れたのは、中国でも屈指の人気を誇る雲南料理レストラン『IN & OUT 一坐一忘(イージウイーワン)』。

店内に足を踏み入れると、洗練されたモダンなインテリアの中に、雲南省の少数民族の鮮やかな衣装を纏ったスタッフが行き交い、一気に非日常へと引き込まれます。

カウンターには、大理や曲靖といった雲南各地の銘酒や梅、薬膳食材を大きなガラス瓶に漬け込んだ自家製の「泡酒(果実酒・薬膳酒)」がずらりと並び、これから始まる宴への期待が高まります。(20歳未満の方はお酒を飲んではいけません)

厨房で完璧に調理された安心の「野生キノコ」を堪能

こちらの店舗は、卓上で30分煮込む鍋スタイルではなく、厨房のプロの料理人が完璧に毒を無効化する熱処理を施した状態で、一番美味しい一皿として提供してくれるスタイル。キノコ本来の濃厚な旨味を安全に味わえるのが最大の魅力です。

1. 野生キノコと唐辛子・ニンニクの炒め物(見手青の炒め物)

運ばれてきた瞬間に漂う、芳醇で力強いキノコの香り!ニンニクと赤唐辛子、葉ニンニクとともにたっぷりの油で香ばしく炒められたキノコは、噛んだ瞬間に濃厚なアミノ酸の旨味がジュワッと口いっぱいに広がります。キノコの毒性を完全に消すためには、大量のニンニクと強火でしっかり加熱することが雲南流の鉄則。ピリッとした辛みとガツンと効いたニンニク、そしてキノコ独特のコリコリ・フワッとした官能的な食感が絡み合い、一口食べたら箸が止まらなくなります。

2. 白参菌と臘肉(中華風干し肉)の小炒

白参菌(スエヒロタケの仲間)と雲南特産の干し肉を炒めた一皿。繊細なフリルのようなキノコは噛み応えがあり、咀嚼するたびに干し肉の凝縮された旨味と塩気が口の中で弾けます。素朴ながらも深みのある味わいで、お酒のアテとして満点です。

3. 雲南名物・銅鍋飯(ポテトと雲南ハムの炊き込みご飯)

重厚感のあるずっしりとした銅鍋で提供されたのは、雲南名物の炊き込みご飯。ホクホクのジャガイモ、ニンジン、そして旨味の強い雲南ハム(宣威火腿)がふんだんに練り込まれており、底にできた香ばしいおこげの食感がたまりません。キノコ炒めの濃厚な油とタレをご飯の上に少し乗せて一緒に頬張れば、まさに至高の組み合わせです。

卓上でタイマーを睨みながら煮込み上がりを待つ緊張感あふれるキノコ鍋も魅力的ですが、プロの手で極上の料理へと昇華された一皿を、ゆったりとお酒とともに味わうスタイルは旅行者にとって最高の贅沢と言えます。

深圳を訪れた際は、高層ビルの熱気から少し離れて、この「魅惑の野生キノコワールド」へ飛び込んでみてはいかがでしょうか。一口食べれば、あなたもこの底なしの旨味の虜になるはずです!

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