中国語を勉強しているのに、なかなか上達しない――。
これは多くの学習者が抱える悩みです。「毎日単語を覚えているのに話せない」「アプリで学習しているけれど自信が持てない」といった声もよく耳にします。では、なぜ努力しているのに伸び悩んでしまうのでしょうか？
本記事では、中国語が上達しない代表的な理由とその改善策を、具体的な例を交えながら解説します。
これを知るだけで、学習の成果が大きく変わります。
1. “発音問題”を後回しにしてしまう
中国語学習で最も大きな壁は発音、とくに声調（四声）です。
単語の意味は声調によって大きく変わるため、序盤で発音を曖昧にしてしまうと、その後に覚える単語すべてに“ズレ”が生じてしまいます。
❌ よくあるNG
- ピンインを「なんとなく」で覚えてしまう
- 声調記号を気にしない
- リスニングで同じ単語に聞こえてしまう
✔ 改善策
- 初期段階から発音矯正の時間をしっかり取る
- ネイティブの音声を真似して、毎日5分でも読み上げ
- 自録音して自分の声調のズレをチェックする
発音は“最初にやるほどラク”です。後から直す方が何倍も大変なので、今のうちに丁寧に取り組みましょう。
2. インプットだけでアウトプットが極端に少ない
「聞く」「読む」はしているけれど、「話す」「書く」はほぼゼロ……という学習者はとても多いです。
インプット偏重では、学んだ知識が“使える力”に変わりません。
❌ よくあるNG
- 単語アプリだけで満足してしまう
- 文法を読むだけで「理解した気」になる
- ネイティブと話す機会がない
✔ 改善策
- 毎日1分でも中国語で独り言
- SNSや日記で中国語を書いてみる
- オンライン会話や大学の授業など、強制的に話す場に参加
アウトプットは“少しの勇気”と“習慣化”がポイントです。
3. “目的がぼんやり”している
「なんとなく中国語を勉強している人」は伸びにくい傾向があります。
目的が曖昧だと、学習の優先順位がブレてしまい、モチベーションの維持も難しくなります。
❌ 例
- とりあえずHSKを受けようと思っている
- なんとなくアプリで毎日学習
- 留学したい“気がする”けれど具体化していない
✔ 改善策
- 「半年後にHSK3級を取る」など期限付きの目標を設定
- それに合わせた教材や学習内容を選ぶ
- 中国語を使って達成したい“未来の自分”をイメージ
目的は“上達のエンジン”です。
4. 語彙が“点”でしか覚えられていない
単語を単体で覚えても、実際の会話では使いにくいものです。
文章の中での使い方、よくセットで出てくる語彙、シーン別の表現まで理解することで、ようやく“使える語彙”になります。
❌ 例
- 単語帳だけで大量暗記
- 品詞や例文を確認しない
- 実際の会話に置き換えていない
✔ 改善策
- 例文ごと覚える
- 自分の生活シーンに合わせて使える文を作る
- ネイティブのフレーズを丸ごと真似る
中国語は“塊で覚える”と一気に話せるようになります。
5. コミュニケーションの量が圧倒的に不足している
語学は“スポーツ”に近いもの。
会話相手がいないまま学習を続けても限界があります。特に発音・スピーキング・自然な言い回しは、実際に人と話さないと身につきません。
❌ 例
- 独学にこだわってしまう
- 「間違えたくない」と話すのを避ける
- 日本語で理解して中国語に変換してしまう癖がある
✔ 改善策
- 週1でもいいので“対面”または“リアルタイム”で会話
- 間違える前提でどんどん使う
- 中国語で考える「中間言語脳」を育てる
“量”は質を引き上げてくれます。
まとめ｜上達しない理由は「才能」ではなく「学習設計」
中国語が上達しないのは、才能の問題ではなく、ほとんどが学習のやり方によるものです。
正しい方法で、正しい順番で学べば、誰でも確実に伸びていきます。
もし「独学だけでは限界を感じる」「発音や実践練習をしたい」という場合は、大学や専門機関で体系的に学ぶのも強い選択肢。
特に中国語＋ビジネス・ITを総合的に学べる環境では、言語だけでなく将来のキャリアにもつながる学びが可能です。
今日から、上達しない理由をひとつずつ解消していきましょう。
あなたの中国語は、必ず伸びます。
