
最近、「中国ではモバイルバッテリーが全部持ち込めなくなるらしい」「現地で充電できなくて困るのでは…」といった不安な情報が広がっていますが、実際はすべてのモバイルバッテリーが禁止されるわけではありません。
本記事では、中国民用航空局(CAAC)が発表した公式ルールと、渡航者が安心して準備できるよう、具体的な対策や現地で役立つ情報をまとめてお伝えします。
中国民用航空局(CAAC)の新規定について
2025年6月26日、中国民用航空局(CAAC)は以下の緊急通知を発表しました。
2025年6月28日より、中国国内線において以下のモバイルバッテリーの持ち込みを禁止します。
- 3C認証マークがないもの
- 3C認証マークが不鮮明なもの
- リコール対象製品や該当ロットのもの
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3C認証とは
3C認証(CCC:China Compulsory Certification)は、中国政府が製品の安全性を保証するための国家認証制度です。特に、バッテリーや電子機器にはこの認証が求められています。
【3C認証マークのイメージ】

出典:中国质量认证中心 CHINA QUALITY CERTIFICATION CENTRE
3C認証の目的:
✔ 粗悪品や模倣品の流通を防ぐ
✔ 発火や爆発事故などのリスクを減らし、安全性を確保する
日本⇄中国直行便のみ利用なら過剰な心配は不要
今回の新ルールについて、誤解しがちなポイントを整理します。
✅ 対象は中国国内線のみ
✅ 日本と中国の直行便(国際線)のみを利用する場合、今回の3C認証ルールは影響なし
✅ 中国現地で国内線を利用する場合、3C認証のないモバイルバッテリーは持ち込み禁止
つまり、日本から中国への短期旅行や出張で「国際線のみ利用」の方は、特に慌てる必要はありません。
一方、中国国内線を乗り継ぐ方や、現地で移動・観光・出張予定がある方は、3C認証マークの有無を必ず確認することが重要です。
具体的な対策と現地でのポイント
さて、安心して中国へ渡航するために、次の準備をおすすめします。
☑ 日本で3C認証付きのモバイルバッテリーを用意する
☑ 難しい場合は、中国到着後、空港や家電量販店で購入する
☑ 国内線利用前に、持ち込み禁止対象(3C認証なし・不鮮明・リコール品)がないか確認する
また、現地には次のような充電インフラもありますが、完全に頼り切るのはおすすめできません:
✔ 空港や駅、商業施設の充電スポット
✔ シェアリングモバイルバッテリー
上記サービスを利用する際は、中国現地でのキャッシュレス決済(WeChat Pay、 Ali Pay支付宝)が必要な場合もあります。下記の記事を合わせてごらんいただき、事前にキャッシュレス決済の設定を済ませて置けばよいでしょう。
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WeChat Pay とは 中国のテクノロジーギガントであるTencentによって開発された支払いシステムで、中国国内では非常に普及しています。WeChat Payは、WeChatという…
モバイルバッテリーの中国語表記も覚えておくと安心
中国での購入・確認時に役立つ表現はこちらです。
【モバイルバッテリーの中国語表記】
- 充电宝(Chōng diàn bǎo/チョンディエンバオ) → 日常的な言い方、最もよく使われます
- 移动电源(Yí dòng diàn yuán/イードンディエンユエン) → 製品パッケージや正式な場面でよく見かけます
実際に使えるフレーズ:
- 有3C认证的充电宝吗?(3C認証のあるモバイルバッテリーはありますか?)
- 这个移动电源有3C认证吗?(このモバイルバッテリーは3C認証付きですか?)
現地での確認時や、購入時にぜひ活用してください。
まとめ:正しい情報を知って、落ち着いて準備を
SNSやネットの情報には不確かなものも多くありますが、実際のルールを理解し、必要な準備をすれば心配はありません。
✔ 国際線のみ利用の方 → 今回のルールは基本的に影響なし
✔ 国内線利用の方 → 3C認証の確認と、必要ならリコール情報のチェックを忘れずに
深圳大学東京校では、今後も最新情報をわかりやすく発信していきます。ご不明点やご相談があれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。
皆さんの安全で快適な中国渡航を応援しています!
参考リンク
信頼できるメーカー公式サイト
中国主要航空会社の最新情報確認先
- 中国国際航空(Air China)
- 中国南方航空(China Southern Airlines)
- 中国東方航空(China Eastern Airlines)
- 海南航空(Hainan Airlines)