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甘いちまき?しょっぱいちまき?中国の端午節を紹介します!

毎年旧暦の5月5日に祝われる「端午節(たんごせつ)」は、中国の代表的な伝統行事の一つです。中国では春節(旧正月)、中秋節と並ぶ重要な祝日として知られ、2026年は6月19日が端午節にあたります。この時期になると、家族で集まって粽子(ちまき)を食べたり、ドラゴンボートレースを観戦したりするなど、各地でさまざまな行事が行われます。

端午節の由来として最も有名なのは、戦国時代の詩人であり政治家でもあった屈原(くつげん)の物語です。国の将来を憂いた屈原が川に身を投げた後、人々は彼を救おうと船を出して川を探し回りました。また、魚に遺体を食べられないように米を川へ投げ入れたと伝えられています。この故事が現在のドラゴンボートレース(賽龍舟)や粽子を食べる習慣につながったといわれています。

端午節といえば、やはり欠かせないのが粽子です。しかし、中国は広い国であるため、地域によって粽子の味や食べ方には大きな違いがあります。

私の出身地を含む中国北方では、ナツメやあんこなどを入れた甘い粽子が一般的です。もち米そのものの甘みや具材の甘さを楽しむ食べ方ですが、驚くことに甘い粽子にさらに砂糖をつけて食べる人も少なくありません。日本の方には意外に感じられるかもしれませんが、北方では昔から親しまれている食べ方です。

一方、中国南方では豚肉や塩漬け卵黄、キノコ、栗などを入れたしょっぱい粽子が主流です。特に広東省や福建省などでは具材がたっぷり入ったボリュームのある粽子が人気で、日本のおこわに近い感覚で食べられています。同じ粽子でも、北方と南方ではまったく異なる味わいがあり、中国の食文化の多様性を感じることができます。

また、端午節には食べ物以外にもさまざまな風習があります。北方では子どもたちが「五彩縄(ごさいじょう)」と呼ばれる飾りを身につける習慣があります。赤や黄、青、白などの色鮮やかな糸を編んだもので、日本のミサンガのような見た目をしています。健康や安全、厄除けへの願いが込められており、端午節になると多くの子どもたちが腕や足につけて過ごします。

さらに、家の玄関にヨモギ(艾草)やショウブ(菖蒲)を飾る風習もあります。これらの植物には邪気を払う力があると考えられており、家族の健康を願う意味が込められています。こうした習慣は地域によって多少異なりますが、家族の幸せや健康を願う気持ちは中国全土に共通しています。

近年では、伝統的な文化に新しい要素も加わっています。例えば、中国のスターバックスでは毎年端午節の時期になると限定の粽子セットが販売されます。伝統的な豚肉入りや塩漬け卵黄入りの粽子だけでなく、抹茶やチョコレート、フルーツ風味など、若者に人気の新しい味の商品も登場します。おしゃれなパッケージに入ったギフトセットとして販売されることも多く、家族や友人への贈り物として購入する人も増えています。

スーパーやコンビニ、カフェなどでもさまざまな種類の粽子が販売されており、地域ごとの特色ある味から新感覚のアレンジ商品まで幅広く楽しむことができます。伝統を守りながらも時代に合わせて進化している点は、現代の中国文化の魅力の一つといえるでしょう。

日本にも5月5日の「端午の節句」がありますが、中国の端午節とは由来や祝い方が異なります。しかし、どちらも家族の健康や子どもの成長を願う気持ちが込められている点では共通しています。こうした伝統行事を通して文化の違いや共通点を知ることは、異文化理解を深める良いきっかけになるでしょう。

今年の端午節には、ぜひ中国の伝統文化や地域ごとの食文化にも注目してみてください。甘い北方の粽子と具だくさんの南方の粽子を食べ比べてみると、中国の奥深い魅力をより身近に感じられるかもしれません。

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